申請は警察の生活安全課に行いますが、許可を行うのは公安委員会です。
つまり2つの行政機関の間をお客様の申請書類と、許可された後の古物商許可証がやり取りされることになります。
これが常にスムーズにいくわけではないようなのです。
例えば、今回許可を取得されたお客様の場合ですと、
秦野警察署生活安全課で申請 4月8日
神奈川県公安委員会の許可 4月24日
警察署での古物商許可証の交付 5月30日 という結果になっております。
許可だけに着目すれば、わずか16日のスピードです。
しかし、古物商許可証の交付日に着目すれば52日かかっております。
このケースでは、申請から交付までに、ゴールデンウィークを挟んでおりますので、ゴールデンウィークを約10日と考えて、それを差し引くと、公表されているおおよその審査機関である40日から大きくは変わっていないのかもしれません。
しかし、やはり注目したいのは、公安委員会による許可から警察署での許可証の交付日までに36日、実に1か月以上もかかっているということです。
このようなことは今までにもありました。
ときには、警察署から、「許可証が来るのはまだ先になりそうですが、公安委員会で許可は出たので、許可番号だけお伝えします」という電話がきたこともあります。
「営業してもよい」とはっきり明言したわけではありませんが、わざわざ許可番号を伝えてきたのは、暗に、その番号をもって古物商としての営業を始めてもよいという意味だと当事務所では解釈しております。(それ以外に、わざわざ番号だけを伝えてくる理由がありません。)
行政書士は様々な許認可業務を行いますが、その中でも、古物商許可は、まず警察署の生活安全課で形式的なチェックが入り、審査は公安委員会という別の行政機関で行うという、実質的に2段構えの許認可申請という点で、特殊と言えるかもしれません。
その特殊性ゆえの許可の遅れ(より厳密に言えば、モノとしての許可証が届くのが遅くなる)という点を考慮に入れる必要がございます。
もし、事業計画など、様々な理由で古物商許可の取得をご検討のお客様は、申請から許可まで最大で約2ヶ月ほど掛かる可能性があると見込んで、スケジュールを立てることをおすすめいたします。