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建設業の財務諸表は税込?税抜?

 

結論から言いますと、

 

経審を受ける予定はない→今まで通り、税込み処理でOK。(もし、今まで税抜きで経理・決算を行ってきた場合なら、税抜きのままで。とにかく、今までどおり。)

 

 

経審を受けるかもしれない→今のうちから、税抜きで記帳・経理・決算書類の作成をしておいた方がよいでしょう。

 

ここから、少し詳しく解説いたします。

 

神奈川県の『建設業許可申請の手引 ―令和4年度版―』の42ページを見ますと、「(税込・税抜)」という箇所があり、どちらか選んで○を付けるようになっています。

つまり、税込、税抜、どちらでもOKなわけです。(ただし、すべての書類をどちらかに統一する必要があります。)

 

しかし、その上の注意書き(「工事経歴書」の文字の上のところ)を見ますと、「ただし、経営事項審査を受ける場合は、免税事業者を除き税抜きで作成する。」と書いてあります。

 

 

したがって、もし御社が将来的に経審を受ける可能性がある、今すぐではなくても、数年後に経審を受けてみたいというお気持ちがおありでしたら、今から、経理、記帳、確定申告など、すべて税抜に統一しておくことをお勧めいたします。

 

仮に数年後、「ウチも経審を受けよう」となったとき、これまで提出してきた工事履歴書の請負代金の額が税込表記だった場合は、それらをすべて税抜表記に変えて、書類を作り直すことになります。工事件数の多い法人様ほど大変な作業になりますし、計算間違いや入力ミスの可能性も出てきます。税理士事務所や行政書士事務所に依頼する場合も、それなりの費用を請求される可能性があります。(士業事務所においても大変な作業で、長大な時間がかかるからです。)

 

 

 

ただし、一点気をつけることがあります。それは、建設業許可が必要になる請負金額の500万円以上という数字は、税込みで500万円以上(※)という意味です。このあたりがややこしいので、知識が混ざらないように注意が必要です。

 

※ 建築一式工事以外の一般許可の場合。特定許可なら4,000万円以上、特定許可で一式工事の場合は6,000万以上。その他細かい要件があります。

 

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